ゼロからプログラマーになるために!【基本的なプログラミング概念編:2-2】演算子と基本的な演算

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演算子と基本的な演算

プログラミングにおいて、演算子は計算や比較、データ操作を行うための「記号」です。Pythonには様々な種類の演算子があり、これらを使いこなすことで、計算や条件判定ができるようになります。今回は、Pythonの基本的な演算子について解説します。


1. 演算子の種類

Pythonの演算子には、以下の種類があります。

  1. 算術演算子
  2. 代入演算子
  3. 比較演算子
  4. 論理演算子
図1:演算子の種類と役割
演算子の種類説明
算術演算子数値の計算に使用+, -, *, /
代入演算子変数に値を代入する=, +=, -=
比較演算子値を比較して、結果を真偽値で返す==, !=, >, <
論理演算子条件の組み合わせに使用and, or, not

2. 算術演算子

算術演算子は、数値の計算を行うための演算子です。加減乗除(足し算、引き算、掛け算、割り算)を始めとし、べき乗や余りを求める演算子も含まれます。

演算子説明結果
+加算5 + 38
-減算5 - 32
*乗算5 * 315
/除算5 / 31.666…
//切り捨て除算5 // 31
%剰余(余り)5 % 32
**べき乗5 ** 3125
図2:算術演算の例
# 算術演算の例
a = 10
b = 3

print("加算:", a + b) # 出力: 加算: 13
print("減算:", a - b) # 出力: 減算: 7
print("乗算:", a * b) # 出力: 乗算: 30
print("除算:", a / b) # 出力: 除算: 3.333...
print("切り捨て除算:", a // b) # 出力: 切り捨て除算: 3
print("剰余:", a % b) # 出力: 剰余: 1
print("べき乗:", a ** b) # 出力: べき乗: 1000

3. 代入演算子

代入演算子は、変数に値を割り当てるために使用します。通常の代入=のほか、変数の現在の値に対して加算や減算を行ってから再代入する複合代入演算子もあります。

演算子説明結果
=値を代入x = 5x5 を代入
+=加算して代入x += 3x の値に 3 を加える
-=減算して代入x -= 2x の値から 2 を引く
*=乗算して代入x *= 4x の値に 4 を掛ける
/=除算して代入x /= 2x の値を 2 で割る
図3:代入演算の例
x = 10
print("初期値:", x) # 出力: 初期値: 10

x += 5
print("加算後:", x) # 出力: 加算後: 15

x *= 2
print("乗算後:", x) # 出力: 乗算後: 30

x -= 3
print("減算後:", x) # 出力: 減算後: 27

4. 比較演算子

比較演算子は、2つの値を比較して**True(真)False(偽)**の結果を返します。条件分岐やループ処理でよく使用されます。

演算子説明結果
==等しい5 == 3False
!=等しくない5 != 3True
>より大きい5 > 3True
<より小さい5 < 3False
>=以上5 >= 3True
<=以下5 <= 3False
図4:比較演算の例
a = 5
b = 3

print("等しい:", a == b) # 出力: 等しい: False
print("等しくない:", a != b) # 出力: 等しくない: True
print("より大きい:", a > b) # 出力: より大きい: True
print("より小さい:", a < b) # 出力: より小さい: False

5. 論理演算子

論理演算子は、条件を組み合わせたり、反転させたりするために使用します。主に andornot の3種類があります。

演算子説明結果
and両方が真なら真(5 > 3) and (3 > 1)True
orどちらかが真なら真(5 > 3) or (3 < 1)True
not真偽を反転するnot (5 > 3)False
図5:論理演算の例
a = True
b = False

print("AND演算:", a and b) # 出力: AND演算: False
print("OR演算:", a or b) # 出力: OR演算: True
print("NOT演算:", not a) # 出力: NOT演算: False

図解:演算子の組み合わせ例

表現説明結果
(5 > 3) and (3 < 1)5は3より大きく、3は1より小さいかFalse
(5 == 5) or (3 < 1)5は5と等しい、または3は1より小さいかTrue
not (5 > 3)5は3より大きくないかFalse

まとめ

  • 算術演算子 で数値の計算が可能です。
  • 代入演算子 で変数に値を割り当てたり、計算結果を再代入できます。
  • 比較演算子 は条件を判定し、TrueFalse の結果を返します。
  • 論理演算子 は条件を組み合わせたり、条件を反転させたりします。

演算子を使いこなすことで、数値の計算から複雑な条件判定まで幅広い操作が可能になります。

次回予告:次回は、「条件分岐(if文、else文)」について解説していきます。

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